日本語は難しい

 皆様が何気なく使用している日本語。当たり前のように読み書きできますが世界でも最も難しい言語と言われています。特に漢字については読み方が多数あり、外国の方などはどのように読み違えたら良いか本当にわからないと思います。漢字の読み方には音読み、訓読みとあり、音読みには『漢音』『呉音』『唐音』と中国より日本に入ってきた読み方が時代とともに異なっています。漢音については比較的中国語との発音がよく似ていると言われおり、『正音』とも呼ばれています。では、お経の詠み方はといいますと、仏教が伝来した時代からみてお経は呉音での詠み方がほとんどになります。唐音については、鎌倉時代に臨済宗や曹洞宗の僧侶が新しい中国語の読み方として、日本に持ち帰ってきたと言われています。

例えば  『和尚』を呉音で言いますと・・・わじょう
          漢音で言いますと・・・かしょう
          唐音で言いますと・・・おしょう となります。

 現在の日本では、呉音と漢音や唐音をごちゃまぜにして言葉が出来上がってます。なお海外の方が日本語を勉強するのが難しくなりますよね。ここで、日本の元号を読んでみましょう。2年前になりますが元号が平成から令和に変わりました。

 令和元年(れいわがんねん)と皆さんは読まれていると思います。しかし・・・
     呉音では・・・・りょうわがんねん
     漢音では・・・・れいかげんでん
 つまり、呉音でも漢音でも読めない元号なんですね。正音と言われる漢音読みでも、常日頃使用している読み方とは異なるのです。呉音と漢音を掛け合わせてできている読み方なんです。それを自然と使い分けている日本人はすごい!?

 日本語は奥が深いですね。皆さんも漢字源を片手に時間がある時に調べてみてください。面白い発見があるかもしれません。 

合掌